| 聞き手 |
師匠退院おめでとうございます。 |
| 米朝 |
おかげさんで、いろいろとご迷惑をかけましたけどね、骨というものは不思議なもんやね、これ。ほっといたら変なふうに固まるらしい。そうならないためにコルセットをはめるらしいですわ。 |
| 聞き手 |
どうですか、家に帰られてゆったりされてます? |
| 米朝 |
酒も飲むしやね、ちょっとも病人らしいことないんやから。新聞やらテレビ局、ラジオ局のほうにもいろいろお見舞いを頂いたりして、ほんまに恐縮しております。 |
| 聞き手 |
今日は小米朝さんと、千朝さんにも来ていただいてますんで、どんな患者であるとか、家ではどうなのかというお話も含めて... |
| 米朝 |
「家では」言うて、二人とも知れへんのやからな。 |
| 小米朝 |
我々が来てることを、知りはれへんみたいな。 |
| 聞き手 |
憶えてはれへん... |
| 小米朝 |
二日来んかったら、「小米朝は全然来いへんな」と。千朝兄さんもよう言われますよね、「お前久しぶりやな」 |
| 千朝 |
私は、そないにね、たびたび行かしてもろうてませんから。 |
| 聞き手 |
でも病院にも詰めはりましたでしょ。 |
| 千朝 |
ええ。みんなで交代でね。 |
| 米朝 |
あの時に、本当に久しぶりに千朝が来てたり、誰それが来てたりすると、ついね、飲みとうなるんですよ。この顔ぶれならね、(元気なときなら)酒がないということは無いというような... |
| 聞き手 |
今まではね。で、ついつい、「こんだけの人数やったら、四合瓶で足りるか」とか... |
| 米朝 |
そうそう、「足りんやろ」とか... |
| 小米朝 |
「買うて来い。わしが飲むんちゃうがな。おまはんらが飲むと思うて、言うてんのや。わしも二合ぐらいやったら付き合うで...」みたいなね。 |
| 聞き手 |
(笑) |
| 千朝 |
それで結局一滴も飲まなかったですからね。 |
| 小米朝 |
で、9月12日退院しはって、退院した晩に、五合ぐらい飲みはりましたか? |
| 千朝 |
そない飲んでない... |
| 米朝 |
(笑)まぁ、まぁ、二合や三合は飲んでたやろ。 |
| 小米朝 |
あの日は千朝さんも行った? |
| 千朝 |
私も夕方寄してもらいまして、飲んで、寝てはりました。 |
| 小米朝 |
(笑)僕はその日は仕事で寄してもらえへんかったんですけど、二合三合飲んではるということを聞いたんで、また明日救急車呼ばなあかんのんちゃうかなと思って。 |
| 聞き手 |
まだ世間には『療養中』ということになってますんで... |
| 小米朝 |
まず、体力回復から。それには酒が一番!! |
| 米朝 |
そりゃね、ちょっと(酒が)入るとね、気分がね、もう病人の気分ではなくなるということは、ありますわ。 |
| 聞き手 |
でもどうですか、久しぶりに飲まはったお酒の味は、違いましたか? |
| 米朝 |
酒というものはつくづく相手次第やということをまた改めてね(思いましたね) |
| 小米朝 |
一ヶ月空けはったやないですか。一ヶ月空けたということは(今まで)なかったんじゃないですか? |
| 米朝 |
いや、そりゃあったと思うで。その間病気もしてるし。 |
| 聞き手 |
8月8日の早朝にね、こけはって、9月12日に退院。一月以上ですものね。 |
| 千朝 |
『男子の一言、金鉄のごとく』 |
| 聞き手 |
(笑)でも千朝さんは「こない言うてはったんやから...」 |
| 千朝 |
ちょっと、退院間際がね、一合ぐらいええんちゃうかというようなね、気になりました。 |
| 小米朝 |
あの病院の冷蔵庫に酒入ってたの、あれ千朝さん? |
| 千朝 |
いや、私じゃないけどね。 |
| 聞き手 |
(大笑) |
| 小米朝 |
ちゃあちゃん? |
| 千朝 |
どないしていれるん? |
| 小米朝 |
いや、ガ〜ラ、ガ〜ラ、歩いていって...(笑) |
| 千朝 |
小米兄さんあたりがひょっとしたら、買いはったのかもしれませんな。でも冷蔵庫入ったまんまで、封も開けずに... |
| 小米朝 |
退院までは酒、一滴も飲まずに、タバコも一本も吸わずに。これは見事でした。 |
| 千朝 |
病院やから、あたりまえと言えばあたりまえ |
| 聞き手 |
(笑) |
| 小米朝 |
ざこば兄さんが無理矢理吸わせようとして... |
| 聞き手 |
始末書書かされて。あれは師匠が言ったんですよね。 |
| 小米朝 |
「窓空けて外やったら病院とちがう。空中はええやろ」子供やがな。 |